0 はじめに ‐残業代の基礎 を理解したい人のために
残業代の基礎社長のための残業代対策119番厚生労働省は「賃金不払残業の解消を図るために講ずべ き措置等に関する指針」を発表しており、いわゆるサービス残業は大きな社会問題になっています。不払い残業の解消をめざし、労使が協力 […]
1.1 1時間当たりの賃金額の計算方法
残業代の基礎社長のための残業代対策119番「はじめに」で述べたように、残業代は、残業時間(または休日労働時間ないし深夜労働時間)に1時間当たりの賃金額を乗じ、それに対して割増率を掛けることによって算定されます。何が残業時 […]
1.2 各種手当てと割増賃金の算定
残業代の基礎社長のための残業代対策119番前回までにみたとおり、労働基準法37条によると、割増賃金は、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額に、所定の割増賃金率を乗じた額とされています。 それでは、給与明細に記載されてい […]
1.3 所定労働時間を超え,法定労働時間を超えない場合
残業代の基礎社長のための残業代対策119番残業代を検討する際に混同しやすい概念として、法定労働時間と所定労働時間があります。ここでは、法定労働時間と所定労働時間の区別を理解し、これが食い違った場合の残業代の処理について確 […]
1.4 割増率
残業代の基礎社長のための残業代対策119番今回は割増賃金の割増率 について勉強しましょう。 時間外労働、休日労働の割増率 労働基準法は、時間外労働、休日労働には、通常の労働時間又は労働日の賃金の2割5分以上5割以下の範囲 […]
1.5 法定割増賃金率の引上げにおける中小事業主の猶予措置
残業代の基礎社長のための残業代対策119番 法定割増賃金率の引上げと中小事業主の猶予措置 平成22年4月1日に施行された改正労働基準法は,残業代について,時間外労働が1か月60時間を超えた場合に適用される法定割増賃金率を […]
1.6 労働時間・金額の端数の処理
残業代の基礎社長のための残業代対策119番これまで、基本的な残業代の計算方法について見てきましたが、少し細かいことですが、ここで端数の処理について見ておきましょう。実際に残業代を計算するときには、必ずついて回る問題です。 […]
1.7 残業代の消滅時効
残業代の基礎社長のための残業代対策119番今回は「残業代の消滅時効 」について学びましょう。 残業代の計算について、大枠は、これまで見たとおりですが、こうして計算した残業代を、必ずしも全て支払わなければならないわけではあ […]
1.8 付加金
残業代の基礎社長のための残業代対策119番 さて、残業代について法的措置を取られた際に、考えておかなければならない要素がもう一つあります。付加金です。 付加金 とは 裁判所は、会社に次の違反があった場合、労働者の請求によ […]
2.1 待機時間 は労働時間?
残業代の基礎社長のための残業代対策119番前回まで、残業代請求の基本的構造を見てきましたが、今回からは、具体的事例の解決にあたって問題になるポイントを、少し具体的に見ていきましょう。 労働時間とされる基準 残業代を算定す […]
2.2 接待ゴルフや懇親会 に参加することは労働時間?
残業代の基礎社長のための残業代対策119番前回は、残業代について、実労働に時間的に接している待機時間を検討しましたが、今回は、実労働とはすこし離れた「労働時間」について検討してみます。 接待ゴルフや懇親会 のように、社会 […]
2.3 健康診断の受診義務と労働時間
残業代の基礎社長のための残業代対策119番 定期健康診断と特殊健康診断 使用者が労働者に受診を命じる健康診断の類型は、定期健康診断(安衛法66条1項)や特殊健康診断(同法66条2項・3項)などがあります。 定期健康診断は […]
2.4 持ち帰り残業 は労働時間か?
残業代の基礎社長のための残業代対策119番今度は、労働する「場所」という観点から、労働時間と言えるかどうかが問題になるケースを検討してみましょう。労働者が自宅に仕事を持ち帰って作業するいわゆる持ち帰り残業が労働時間にあた […]
2.5 不活動時間と労働時間
残業代の基礎社長のための残業代対策119番これまで見てきたとおり、残業代の計算における労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいい、労働時間に該当するか否かは、労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれ […]
2.6 変形労働時間制 とは? ー法定労働時間枠の特則1
残業代の基礎社長のための残業代対策119番さて、前回までは、労働時間と言えるかどうか微妙なケースを見てきましたが、今回からは、労働時間の定め方をした場合について見ていきましょう。 変形労働時間制 とは 通常、法定労働時間 […]
2.7 フレックスタイム制 ー法定労働時間枠の特則2
残業代の基礎社長のための残業代対策119番1日8時間、週40時間を超えたら時間外労働。これが法定労働時間の原則ですが、労働基準法は一定の要件のもとで例外を認めています。前回は変形労働時間制を見ましたが、今回は、労働者に勤 […]
2.8 シフト制
残業代の基礎社長のための残業代対策119番労働基準法における1日8時間、週40時間という労働時間の制限のもと、全社員を一律同じ時間に出勤させ、同じ時間に退社させることにすると、早朝や深夜に労働させた場合に常に残業代が発生 […]
2.9 事業場外労働のみなし制 ー 労働時間算定の特則1
残業代の基礎社長のための残業代対策119番 事業場外労働のみなし制 使用者は労働者の労働時間を厳密に算定する管理義務があります。労働者が事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定し難いときには、例外的に使用者に […]
2.10 裁量労働のみなし制 ー労働時間算定の特則2
残業代の基礎社長のための残業代対策119番前回は、会社の外で働くことが多い労働者で労働時間の管理や算定が困難な場合に、一定の労働時間だけ労働したと「みなす」制度である事業場外労働のみなし制について紹介しました。 今回は、 […]
2.11 変形休日制
残業代の基礎社長のための残業代対策119番 変形休日制 とは 休日は少なくとも1週間に1日なければならない(労基法35条1項)。このことを知っている方は多いでしょう。 もっとも、業種によっては、毎週1日休日を与えることが […]
2.12 有給休暇の計画的付与
残業代の基礎社長のための残業代対策119番今回は、有給休暇の計画的付与 について勉強しましょう。 有給休暇の計画的付与 とは 有給休暇(以下「有休」といいます。)は従業員個人の権利なので、従業員個人が休む時季を指定すると […]
2.13 労務管理体制の整備
残業代の基礎社長のための残業代対策119番今回は、労働時間の管理についての使用者の義務を中心に、労務管理体制をどのように整備するのかについて紹介します。 使用者の義務 使用者は、通常の賃金や残業代などの支払のため、各労働 […]
2.14 労働時間の記録
残業代の基礎社長のための残業代対策119番 労働時間の記録方法 残業の場面においては、労働者側が主張する労働時間と、使用者側が主張する労働時間に食い違いが見られることが往々にして見られます。使用者は、労働者の労働時間を、 […]
3.1 36協定 ―時間外労働が許されるための要件
残業代の基礎社長のための残業代対策119番労働基準法36条に規定する労使による書面による協定を一般に「36協定 」「三六協定」(さぶろく〈さんろく〉きょうてい)と呼んでいます。今回は36協定について説明します。 労働時間 […]
3.2 非常事由による時間外・休日労働
残業代の基礎社長のための残業代対策119番災害等の非常事由がある場合、使用者は労働者に時間外労働・休日労働をさせることができます。これを非常事由による時間外・休日労働といいます。 では、非常事由による時間外労働・休日労働 […]
3.3 管理監督者 ―労働時間・休日の規制の適用除外
残業代の基礎社長のための残業代対策119番労働基準法の定める労働時間・休日の規定(労働基準法32条、34条、35条)が適用されず、残業代の支払われない例外的な場合があります。 農業、畜産・水産業に従事する者(同法41条1 […]
3.4 農業等の従事者 ―労働時間・休日の規制の適用除外
残業代の基礎社長のための残業代対策119番労働基準法の定める労働時間・休日の規定(労働基準法32条、34条、35条)が適用されず、残業代の支払われない例外的な場合があります。 農業、畜産・水産業に従事する者(同法41条1 […]
3.5 機密の事務を取り扱う者 ―労働時間・休日の規制の適用除外
残業代の基礎社長のための残業代対策119番労働基準法の定める労働時間・休日の規定(労働基準法32条、34条、35条)が適用されず、残業代の支払われない例外的な場合があります。 農業、畜産・水産業に従事する者(同法41条1 […]
3.6 監視・継続的労働従事者 ―労働時間・休日の規制の適用除外
残業代の基礎社長のための残業代対策119番 監視・継続的労働従事者 とは 労働基準法の定める労働時間・休日の規定(労働基準法32条、34条、35条)が適用されず、残業代の支払われない例外的な場合があります。 農業、畜産・ […]
3.7 定額残業代制
残業代の基礎社長のための残業代対策119番今回は、定額残業代制 について勉強しましょう。固定残業代制、割増賃金の定額払い制、時間外手当制、みなし残業代制等とも呼ばれる制度です。 問題の所在 労働者を時間外労働させた場合、 […]
3.8 労働時間の繰上げ・繰下げ
残業代の基礎社長のための残業代対策119番就業時間をずらすことにより時間外割増賃金の発生を抑えることはできないでしょうか。今回は労働時間の繰上げ・繰下げについて勉強しましょう。 労働時間の繰上げ・繰下げの意義 労働時間の […]
3.9 休日振替制度
残業代の基礎社長のための残業代対策119番休日に労働者を就労させた場合、使用者は必ず休日割増賃金を支払わないといけないのでしょうか、答えは「いいえ」です。今回は休日振替制度について勉強しましょう。 休日振替制度の意義 労 […]
3.10 残業と許可制
残業代の基礎社長のための残業代対策119番会社によっては、業務上の必要もないのに行ういわゆる「ダラダラ残業」を防止するなどの目的で、残業をする場合には、許可を必要とする制度としている場合があります。今回はこの残業代の許可 […]
4.1 労働基準監督署への申告
残業代の基礎社長のための残業代対策119番今回は、残業代の未払いを理由として労働者が労働基準官署へ申告した場合の対応について勉強しましょう。 労働基準監督署 労働基準法は、労働条件の最低基準を定めており、この最低限の労働 […]
4.2 紛争調整委員会によるあっせん
残業代の基礎社長のための残業代対策119番今回は、残業代の未払いを含めた個別労働紛争についての行政による紛争解決システムについて勉強しましょう。 個別紛争法 平成13年に「個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律」(以下 […]
4.3 労働委員会における紛争処理制度
残業代の基礎社長のための残業代対策119番 行政による紛争処理制度 労働者と使用者との間に、残業代をはじめとする各種労働紛争が生じた場合において、労働者としては、先にご紹介した都道府県労働局におかれた紛争調整委員会を利用 […]
4.4 労働審判
残業代の基礎社長のための残業代対策119番今回は、会社に対し労働者が残業代の支払いを求めて労働審判を申し立ててきた場合について勉強しましょう。 労働審判 とは 労働審判 とは、残業代請求をはじめとする給料の不払いや解雇等 […]
4.5 仮差押え
残業代の基礎社長のための残業代対策119番残業代の支払いを求める労働者が、残業代支払請求権を保全するために、使用者の財産に対して仮差押えを行うことがあります。今回は仮差押えについて勉強しましょう。 仮差押えとは 仮差押え […]
4.6 民事訴訟
残業代の基礎社長のための残業代対策119番今回は労働者が残業代の支払いを求めて司法による紛争解決を求めてきた場合について、勉強しましょう。 民事訴訟の種類 労働者と使用者との間における残業代請求に関する交渉が不調に終わっ […]
4.7 残業代支払請求における労働者保護―先取特権
残業代の基礎社長のための残業代対策119番 残業代支払請求権と一般先取特権 残業代支払請求権は、使用者と労働者との間の労働契約に基づいて発生する賃金支払請求権の一種であることから、先取特権が認められています(民法306条 […]
5.1 民法(債権関係)改正と残業代
残業代の基礎社長のための残業代対策119番 民法(債権関係)改正 とは 法制審議会民法(債権関係)部会で、2009年11月より、民法の債権関係の改正に関する議論が進んでおり、法務省のHPでその進行状況が確認できます。 残 […]