景品表示法 のポイント解説

景品表示法 についての勉強会で講師を務める機会がありましたので、この法律のポイントについて簡単にまとめてみます。

景品表示法 って?

景品表示法 は、正式名称を「不当景品類及び不当表示防止法」といいます。
内容はその名のとおり、①不当な景品類と②不当な表示を規制する法律です。

不当な景品類の制限・禁止

景品類というのは、商品やサービスを買ってもらうための手段として、それにくっつけるおまけの物やサービスのことをいいます。
ex 500円買ったら1回抽選、購入者全員にプレゼント

景品には実は金額の制限があるって知ってましたか?あんまり豪華なものにしてしまうと、お客は景品に惑わされてしまって、本当は質の良くないものや割高なものを買ってしまう可能性があるからです。
例えば、購入者全員にプレゼントの場合、その商品の価格が1000円未満の場合、景品類は200円までと決められています。

不当表示の禁止

次に、不当表示については、主に①優良誤認表示と②有利誤認表示というものが禁止されています。

①優良誤認表示というのは、商品・サービスの品質や規格などの内容についての不当表示、つまりとても良いものだと思わせておいて実際はそうではないことをいいいます。
ex ブランド牛と偽って表示、中古自動車の走行距離を少なく表示

②有利誤認表示というのは、商品・サービスの価格などの取引条件についての表示、つまりとてもお得だと思わせておいて、実際はそうではないことをいいます。
ex 通常価格で売ったことはないのに「通常価格〇〇円から半額」

有利誤認表示の関係では、アディーレ法律事務所が、債務整理や過払金返還の依頼を募集するサイトで、1ヶ月の期間限定として「着手金を全額返還」などと宣伝していたが、実際は期間限定ではなく、5年弱の間同じ内容を繰り返していたとして、2016年2月に消費者庁が再発防止の措置命令を行ったことがニュースになりました。

身近な法律

以上簡単な紹介でしたが、景品表示法 はマーケティング・広告戦略を考える企業はもちろん、一般市民にとっても接する場面が多い法律であることがお分かりいただけたかと思います。
参考までに、消費者庁ホームページに掲載されているパンフレット「事例で分かる景品表示法」は非常に分かりやすくまとめられているので、ご興味のある方は読んでみてください。