作成者別アーカイブ: 弁護士 高澤文俊

平成28年第8回勉強会( PCデポ 有価証券報告書の分析)を開催しました。


南波会員より、「 PCデポ 有価証券報告書の分析」とのタイトルで発表がなされた。

PCデポ の提供するサポートサービスの解約金トラブルが明るみになって、同社の株価は8月10日から9月23日までの間に、1500円から645円まで暴落した。PCデポの業績は近年上昇傾向にあり、これは上記のサポートサービスに重きを置く業態変化に原因がありました。その経緯が、平成28年3月の有価証券報告書を基にして詳細に報告されました。

南波会員による以上の報告に加えて、今回のトラブルの経緯を有価証券報告書から見抜くにはどの数字に着目をし、いつの時点まで遡って検討するのがよいのかという議論がなされました。

 

平成28年度第1回勉強会(経済犯罪と会計原則)を開催しました。


平成28年度第1回勉強会を開催しました。

テーマは「経済犯罪と会計学」で,講師は高澤文俊会員です。

今回は会計学がテーマとなっているので,知人の税理士の先生にも参加していただきました。

講師から,金融商品取引法の有価証券報告書虚偽記載罪の概要,問題となった事案の概要と争点について説明があり,各争点について意見を交換しました。

いわゆる「粉飾決算」と呼ばれるもので,違法な粉飾決算であるとは思っていなかったという弁解が述べられることが多いのですが,その多くは違法性の意識をなかったが,違法性の基となる会計事実は認識していたとという主張にすぎず,実質は否認事件ではなく自白事件というものも多いのが特徴です。

古い諺に「法の不知は許さず」(ignorantia juris neminem excusat)というものがあります。個々の法律を知らないと言い訳すれば処罰できないとなると,処罰できるのは法律の専門家だけというおかしなことになってしまうので,当然のこととも言えます。

個々の会計処理を別々に検討すると,妥当だという場合でも,スキーム全体を検討すると,その動機,目的・構造からして違法であることが明らかであるという場合も多いのも特徴です。

経営者との信頼関係の構築の重要性など多様な意見が飛び交い,活発な議論がなされました。

 

平成27年度第9回勉強会(相続問題に関し近時提案されている信託について)を開催しました。


今回のテーマは「相続問題に関し近時提案されている信託について」で、講師は、会員の大河内將貴先生です。

講師から民事信託と商事信託の異同、信託活用の場面、将来の展望について説明があり、講義後、会員間で、信託が発展した英米法の経緯、大陸法を継受した日本法との相違、税制上の問題点、活用方法等について活発な議論がなされました。

外部リンク

平成27年度第8回勉強会( 金融商品取引法 )を開催しました。


平成27年度第8回勉強会を開催しました。

講師は当会会員の田島寛之弁護士です。

田島会員より、「 金融商品取引法 について」とのタイトルで、証券取引法から金融商品取引法に改正された経緯、金融商品取引法の目的、概要、適用範囲について説明がなされた上で、有価証券報告書などの開示規制、インサイダー取引をはじめとする不公正な取引の規制などにつき、ライブドア事件や村上ファンド事件の例を交えながら解説がなされました。
その後会員の間で、財務会計と管理会計の違いや、細野祐二著『司法に経済犯罪を裁けるか』を題材に経済犯罪と司法といったテーマについて意見交換がなされました。

関連リンク

金融庁「金融商品取引法について」

 

平成27年度第7回勉強会( マイナンバー制 )を開催しました。


平成27年度第7回勉強会を開催しました。

講師は当会会員の太田理映弁護士です。

太田会員より、「 マイナンバー制 について」とのタイトルで、太田会員が先日税理士及び社会保険労務士と共同で行ったセミナーでの様子を踏まえた発表がなされました。従業員100名規模の企業であっても対応の必要性にあまり実感を持っていないこと、マイナンバーを流出させてしまった場合の損失等について恐れを抱いていること、マイナンバー制度への対応手順を理解できると満足感を抱く傾向にあることなど、マイナンバー制度だけでなく企業が関心を持つポイントについても詳細な報告がなされ、その後会員の間で意見交換がなされました。

関連リンク

 

平成27年度第3回勉強会(債権法改正)を開催しました。


今回の勉強会のテーマは債権法改正です。

講師は、当会会員の荒木哲郎弁護士です。

現行民法は1896年に制定され、1898年7月に施行されており、それ以来約120年の間債権関係の規定はほとんど改正されてきませんでした。民法という基本法典の債権法という中核部の大きな改正ですので、全てを検討することはできないませんので、実務上影響のある、消滅時効、法定利率、約款、保証等の重要な点に絞っての講義でした。

講義後、会員同士による意見交換が行われました。

平成27年度第1回勉強会(平成26年改正会社法について)を開催しました。


平成27年度第1回勉強会を開催しました。

今回の講師は栗原喜子会員で,タイトルは「平成26年改正会社法について」です。

栗原会員から
会社法改正の経緯、監査等委員会設置会社の創設、社外取締役選任の義務化見送りと株主総会における説明義務、新株予約権無償割り当てに関する割当通知、多重代表訴訟、特別支配株主の株式等売渡請求制度の創設、組織再編における株式買取請求等、組織再編等の差止請求、詐害的会社分割などの広い範囲にわたる改正点について解説がなされました。

その後,会員間で意見交換がなされ,近時の実務動向、将来の改正予定等について報告がありました。

平成26年度第9回勉強会(実践 インターネットトラブルの法律相談)を開催しました。


今回の講師は鶴間洋平会員で,タイトルは「実践 インターネットトラブルの法律相談」です。

鶴間会員は第一東京弁護士会の業務改革委員会第6部会,いわゆるコンピューター部会の部会長でもあります。

鶴間会員から
電子掲示板をめぐる当事者の概要(IPアドレス,ホスト名,whois検索サイト等),プロバイダ責任制限法の概要(損害賠償責任の制限,発信者情報開示,開示拒否の場合の免責),具体的な対処法(情報収集と証拠化,発信者情報開示請求とその限界,発信者情報開示の仮処分,発信者情報抹消禁止の仮処分,発信者情報開示請求訴訟等)等について解説がなされました。

その後,会員間で意見交換がなされ,近時の実務動向について報告がありました。

平成26年度第6回勉強会(実務における 判例調査 ―判例をどう評価,利用するか)を開催しました。


テーマは「実務における 判例調査 ―判例をどう評価,利用するか」で,高澤文俊会員が発表しました。

主要な参考文献は以下の二点です。

判例は,法律実務を支配していますが,判例そのものについて研究した本はあまり多くありません。上記二点の文献は必須文献といってよいでしょう。

判例理論とは,裁判例の集積の中から,法律実務家と研究者の共同作業によって理論化されたもので,その拘束力にも強弱もあります。

中野前掲書・25頁によれば、判例の拘束力を強弱を区別する基準には以下のようなものがあります。

  1. 確定判例か,一回限りか,最近のものか,かなり以前のものか。
  2. 大法廷か,小法廷か,他の小法廷は同じ判断をしているか。
  3. 少数意見があるか,その内容はどのようなものか。
  4. 学者・実務家の反対の有無,程度
  5. 明示的に論点とされた点についての判断か。
  6. 他の判例と整合するか。

強い判例と弱い判例の区別を意識して判例を評価する方法について,実例を挙げて説明がなされ,その後会員同士で意見の交換をしました。